魚喰呑人樂
東京都港区新橋2−3−7
TEL03-5251-3196
新橋の機関車広場から歩くこと数分。雑居ビルの2階にその店はあった。看板には「海鮮焼居酒屋」とある。店名は「魚喰呑人楽」と書いて「ウォーク・ドント・ラン」と読むらしい。その世代のオヤジには、「あ、ベンチャーズの曲だ」とピンと来るはずである。
2階へ上がると、各テーブルに置かれた七輪からは、もくもくと煙が上がっていた。この手の店で焼き物と言えば、肉というのが定番だが、この店では魚を焼くのだという。しかも本格的な炭火焼きだ。
さっそく定番の「七品盛り」をたのむ。甘エビ、いかトンビ、はんぺん、ハタハタ、まぐろのほほ肉、子ししゃも、極上赤魚がセットになっていて1050円也。安い。
甘エビは、刺身でも食べられる新鮮なもの。これを殻ごと焼き、パリパリと頭から食べる。旨い。いかトンビは、普通なら捨てるくちばしの部分。これが4個串刺しになっている。さっと焼いて、七味をつけていただくと、コリコリとした食感がやみつきになる。
次は本ししゃもの天日干し。あぶると脂がじわーっとしみ出てくるので、ころあいをみて、パクリ。おお、香ばしくて味わい深い。赤魚は皮から焦げ目がつくほどパリパリに焼き、またパクリ。う、旨い。最後にまぐろのほほ肉をミディアムレアに焼き上げ、レモンを搾って食べれば、もうこっちのほっぺたが落ちそうだ。
呑むのは大将が現地で直接仕入れてきたこだわりの地酒。新潟と群馬の純米酒や吟醸酒を厳選してそろえている。これが一杯千円以下で呑めるところは、さすがサラリーマンの町、新橋だ。
「店名はダジャレ。魚を喰って呑んで楽しむという意味と、急がば回れという意味をかけています。サラリーマンの皆さん、急がないでちょっと帰りに寄り道してってよ、という思いを込めているんです」と大将。
「試作品なんだけど、『ホッケのさざ波』っての食べてみない?一本100円だからさ」と言われ、その値段にひかれてたのんでみた。ホッケの切り身なのだ